今日もObsidianでクリエイトしてますか? (モロパクリ)
僕もObsidianでクリエイトしている一人ですが、記事書いてるとこんな誤解を受けることもあります。
- いつもObsidianのことばかり考えているObsidianオタク
- Obsidianで全てをこなすObsidianマスター
いやいや……そんなわけないでしょ。
今日はそんな誤解を解消すべく、
- 僕がObsidianでやらないこと
- 複数のアプリを使い分ける理由
を中心にお話ししたいと思います。
Obsidianでやらないこと
タスク管理
ひとつ目はタスク管理です。わかりやすく言えば「今日やること」とか「次にやること」ですね。
僕のタスク管理はタスクシュートほど厳密ではありません。ルーティンになっている行動も管理しません。
ただタスク管理自体は実践した方が良いと思っていて、その日やることに関しては割と細かくリスト化しています。
そしてそれを管理するアプリはObsidianではありません。理由は明確で、僕がタスク管理アプリの条件として
- いつでもどこでもすぐに確認できる
- いつでもどこでも同じように操作できる
これを第一に考えているからです。
Obsidianはその条件を高いレベルで満たせません。必然的にモバイル環境に強いTodoistやTickTickが候補に挙がります。
以前は後述のスケジュール管理と合わせてTickTickをメインに使っていましたが、最近は入力のしやすさでTodoistが僅差で上位に。どちらも無料である程度使えるので、気になる方は両方試してみるといいんじゃないでしょうか。
スケジュール管理
タスクに明確な「いつ」が加わるとスケジュールです。未来の予定ですね。
これもObsidianではやりません。理由はタスク管理とほぼ同じですが、もうひとつ、
- リマインド機能が優れている
という条件が加わります。
そんなわけで現在、僕のスケジュールを管理しているのはGoogleカレンダーとTickTickです。
記事の全文保存
他の記事でも何度かお伝えしていますが、Web上の記事を全文保存することはほぼ無くなりました。過去半年で全文保存した記事はたった1つだけです。
それでもWeb上の情報というのは何かを知る、または考えるのには必要不可欠で、原文へのリンクとハイライト (気になった箇所の抜粋) 、それに自分の感想やコメントはどこかに記録しておきたいところ。
ObsidianのCanvasはドラッグで記事や動画を埋め込めるし、記事を読みながらメモもとれるので「考える場」としてはかなり優れているし常用していますが、そういう使い方をするには高解像度ディスプレイがほぼ必須。そもそもiPhoneで使うような代物ではありません。
というわけで記事やハイライトの保存までを担当するのはRaindrop.ioやOmnivore。どちらもすごく使い勝手が良くて甲乙つけ難いんですが、強いて言えば、
- ハイライトの複数カラーや、ビューの豊富さに魅力を感じるならRaindrop
- オープンソースやオフラインでの閲覧に魅力を感じるならOmnivore
でしょうか。ここまでいくともう好みの問題でしょう。
即メモ、記事の下書き
いわゆるメモから下書きまで。これはObsidianでも一時期やってました。iOSのショートカット.appを使えば、MacでもiPhoneでもデイリーノートに即書き込むことは可能です。
ただやはり編集まで考えるとアウトライナーの方がダントツで使い勝手が良いので、現在はWorkFlowyに落ち着いています。
個人的には即メモ用途に高機能はいらない。マークダウン記法すら不要です。それよりも、
- 書けるまでの速さ
- 書いたものをある程度自由に動かせる
- 簡単操作で構造化できる
こういった機能を重視しています。まさにアウトライナーが最も得意とするところ。
競合はDynalistもありますが、将来性を考えるとRemNoteや、MacならBikeもその候補に入ってくるでしょう。
あとは記事として取り上げたこともあるCraftをここで推しておきます。
アウトライナーではありませんが、ブロック単位で移動できる機能性とモバイルフレンドリーな操作性は光るものを感じました。ドキュメントエディタなので、人によっては日記やメモからアイデア出し、執筆まで幅広くこなせるかもしれません。
レシピ管理
その他にも色々ありますが、ここでは一例として「料理レシピの管理」を挙げておきたいと思います。
これはObsidianよりも前にNotionを使っていたのもあって、引き続きNotionですね。
Obsidianでもやってみましたが、Notionの方が格段に良い。Obsidianなんて比じゃない。
ビューを切り替えることによって「材料別」だったり、視点を変えて同じ資料を閲覧できるのもポイント高いし、ある程度考えた上でデータベースを作ってしまえば、後はObsidianより楽に管理できるってのも良いところ。
ブログではあまりNotionのことは書きませんが、僕は普通に使ってるし嫌いじゃありません。NotionかObsidianかじゃなく、NotionもObsidianも使えばいいと思う。
なぜ複数のアプリを使い分けるのか?
以上、Obsidianでやらないことでした。
できるだけ少ないアプリで済ませたい、特にTodoistとTickTick、NotionとObsidianのように用途が被る (と思われる) アプリはできるだけ一本化したいという方も多いですが、僕はそうは思いません。
アプリの一本化は思っていたより難しいと悟ったからです。
数々の失敗を経て行き着いた現在、僕の根底にある考えは
- 使いこなそうとしない
- 工夫しない
つまり単純に、一本化するより使い分ける方が楽だということです。
使いこなそうとしない
「機能が多すぎて使いこなせる気がしない」
これは結構よく聞くフレーズなんですが、機能が多いからって一体何の問題があるんでしょう? まず使いこなすとは?
具体的にどういう状態を「使いこなす」と表現しているのか、僕にはよくわかりません。
これで悩む人って、最初から視点を引きすぎじゃないかと思うんですがどうでしょうか。全体を俯瞰で見過ぎというか。
こう見てしまうと、そりゃいろんな機能が目につきます。
目についてしまうとどうしても「あれもこれも理解しなければならない」という思考に陥りがちなんですね。
だから僕は初めて使うアプリをこんなに引きで見ることはしません。
今の自分に必要な、美味しいところにズームして、そこだけを評価します。
全ての機能を使う必要なんて全く無いし、ほとんどの場合、するべきではありません。
工夫しない
こういう「寄り」の視点で見ると、ひとまずそのアプリを走らせることはできるはずです。適当にノートを2,3ページ書いてみたり、今週分のタスクを入力してみたり。
その段階で「なんか違うな」とか「ちょっとやりにくいな」と感じたら、もうそのアプリはボツです。
最も使用頻度の高い (そのアプリに期待する) 機能に違和感があれば即捨てます。最初からあれこれ工夫なんてしません。
工夫する必要があるということは、もうその時点で自分のニーズとアプリの仕様が合ってないんですね。
工夫や何らかの学習 (努力) をした方が良い場合もあるのは事実です。たとえばあなたがObsidianをより快適に使いたければ、マークダウン記法や正規表現、あるいはMermaidやVimの操作方法などを学ぶ必要があるかもしれません。
でもそんなことは稀だし、ファーストインプレッションの段階で小難しい記法を全て学ぶ必要なんてありません。
アプリ選択の第一条件
上記2つを合わせると、使うアプリはこの条件に見合うものから選択することになります。
- 今の自分に必要な機能が、違和感なく使える
「オールインワン」とか「第2の脳」とか、そんなことは関係ありません。僕は僕に必要な「美味しいところだけ」を、ラクしてすすりたいんです。
だから必然的に、アプリはその強みに応じて複数使い分ける。
全てにおいて完璧なものが無い以上、単体ではなく、最初からチームで考える。これがより自然な形ではないでしょうか。
(グラフの数値は適当です)
おまけ: Obsidianでやるようになったこと
最後におまけとして1つだけ、以前やらなかった (できなかった) けど最近Obsidianでやるようになったことをご紹介しておきます。
それが「記事の執筆」です。
2023年4月以降、僕はWordPress用の記事をObsidianで書いています。
この分野で長らくメインをはっていたのがTyporaです。ただ最近は細かい挙動に不満が出てきていて、「まぁObsidianでもCSSいじればなんとかなるだろう」と移行してみると、思っていたよりすんなり事が運びました。
(「工夫してるの草」というコメントに対してはこうお答えしましょう。「僕はObsidianを2年以上使ってきた」)
ではなぜ最近まで執筆にObsidianを使えなかったのかについては少し長くなるので、また別の機会に。