Obsidianは使えば使うほど「こんなこともできるの?」と驚かされるメモアプリです。
今回はサードパーティ製のプラグイン「Day Planner」を使って、毎日のタスク管理を始めようというコンセプトでお話します。
Day Plannerの基本的な使い方
インストール、有効化
サードパーティ製プラグインのインストール、有効化の手順はCalendarプラグインの記事で紹介しているので、こちらを参照してください。

有効化するとVault直下に新たなフォルダ「Day Planners」とDay Planner用のファイルが作成されます。まずはこのファイルを開いてみましょう。
基本的な使い方
自動的に作成されたファイルには見出しとチェックボックスが1つあるだけです。
ここに今日1日の予定を時間:分 タスク
という形で入力していきます。
基本的な作業はこれだけ。次はタイムラインを表示させてみましょう。
Ctrl (Command) + Pでコマンドパレットを呼び出し、「plan」で検索して「Show the Day Planner Timeline」を選択。
右サイドバーに「Day Planner Timeline」が追加され、今日のタスクと現在位置が表示されます。
一番下の「Track current time」をONにすると、現在時刻にフォーカスして自動的にスクロールします。お好みでONにしてください。
設定項目
基本的な機能は超簡単に使えるDay Plannerですが、各種設定を行うことでよりあなた好みのタスク管理/ハビットトラッカーに仕立てることができます。
Settingsの PLUGIN OPTIONS > Day Plannerを開きましょう。それぞれの設定項目は以下の通り。
項目 | 意味 |
---|---|
Day Planner Mode | Day Plannerのモード切り替え |
Complete past planner items | 時間が経過したタスクを自動的に完了済みとしてチェックする |
Mermaid Gantt | ガントチャートを自動的に作成して表示する |
Status Bar – Circular Progress | 横長のプログレスバーを円形にする |
Status Bar – Now and Next | 今現在のタスクと次のタスクをステータスバーに表示する |
Task Notification | タスクが切り替わる際通知する |
Timeline Zoom Level | タイムライン表示のズームイン/ズームアウト |
Day Planner Mode
Day Plannerには「File mode」と「Command mode」という2つのモードがあります。大きな違いはDay Planner専用のファイルを使うかどうかです。
- File mode ⇒ Day Plannersフォルダに、Day Planner用のノートが毎日自動的に作成される
- Command mode ⇒ 規定のフォルダやファイルは使わず、ユーザーがリストを作成する
詳しくは後ほど。
Complete past planner items
時間が過ぎたタスクを自動的に完了済みとしてチェックします。
毎日決まったルーティンをこなすような場合、いちいち手動でチェックするのも面倒です。この機能をONにしておくと、時間経過によってチェックが入るので管理が楽になります。
Mermaid Gantt
JSライブラリのMermaidを用いてガントチャートを生成します。
Day Plannerで使う分にはMermaidの知識は不要です。ただしマークダウンエディタでシーケンス図やフローチャートなどを作成する機会があるなら、知っておくと何かと捗ります。詳しい解説は以下のページをご覧ください (英語)。
この機能をONにすると、チェックボックスの上にコードブロックが自動で追加されます。
このコードブロック部分がMermaidです。プレビュー画面に切り替えると、
チェックボックスの上にガントチャートが表示されました。休憩時間は「BREAK」と表記しておくと、ちゃんと休憩として認識されます。
また「END」はその日のタスクが全て終了したことを示すキーワードです。例えば「仕事が18時に終わり、その後はフリー」という場合、最後の行を- [ ] 18:00 END
としておくことで、タスク全体の終りを18時に設定できます。
Status Bar – Circular Progress
これ以降は小さな設定項目なので、サラッといきましょう。
Circular ProgressをONにすると、横長のプログレスバーを円形にします。
Status Bar – Now and Next
Now and Nextは文字通り、今現在のタスクと次のタスクをステータスバーに表示します。
Task Notification
ONにすると、タスクが切り替わるタイミングで通知を表示します。
Timeline Zoom Level
タイムラインのズームを切り替えます。左に行くほど縮小、右で拡大です。
File modeとCommand mode
最後に最も大きな設定項目であるFile modeとCommand modeについて。
File modeのメリットとデメリット
File modeは全自動でファイルが作成され、それがタイムラインに表示されるモードです。Day Planner単体で考えると非常に楽で良いですが、残念ながらいくつかの問題も抱えています。
- Day Planner専用のテンプレート機能が無い (Obsidian標準の機能を使う必要がある)
- Daily notes (Today’s note) とのつながりが薄い
一方のCommand modeはDay Planner用のファイルを作成しません。要するにDay Plannerを任意のページに潜り込ませるのがCommand modeです。
「Daily notesとDay Plannerを1つのファイルで管理したい」あるいは「テンプレート機能を使って毎日のルーティンを自動的に入力したい」などの場合はCommand modeを使うのが良いでしょう。
Daily notesにDay Plannerを統合する
それでは実践してみます。
① 設定画面で「Command mode」を選択しましょう。
モードを切り替えると、Day Planner用ファイルとタイムラインのリンクが切れた状態になり、サイドバーのタイムラインが表示されなくなります。
② この状態でDay Planner用ファイルの内容を丸ごとコピーし、Today’s noteにペーストします。
通常であればこれだけで再びリンクが繋がり、タイムラインが表示されるはず。表示されない場合は手動でリンクを繋ぎます。
Ctrl (Command) + Pでコマンドパレットを開き、「plan」で検索して「Link today’s Day Planner to the current note」を選択。
Command modeを使う場合は、この機能とその上の「Unlink」をホットキー(Ctrl + L、Ctrl + Uなど) に登録しておくのがおすすめ。
Daily notesのテンプレートにDay Plannerを含める
Daily notesにDay Plannerを統合するメリットはファイル構成がシンプルになることと、Daily notesのテンプレート機能が使えるという点です。
あくまで僕の場合ですが、Vault/templateフォルダにDaily notes用のテンプレートファイルが保存されています。
ここにDay Plannerを追記しておけば、Today’s noteが作成されると同時にDay Plannerも更新されるというわけです。
## Day Planner
- [ ] 9:30 執筆
- [ ] 14:00 BREAK
- [ ] 14:30 英語学習
後はホットキーで前日のDay PlannerをUnlink (Ctrl + U) → その日のDay PlannerをLink (Ctrl + L) すればOK。