皆さんは「リスト」使ってますか?
ここで言うリストとはプログラミングのListではありません。単なる「箇条書き」です。
使ったことがないという方はまずいないと思います。リストはそれくらいありふれた存在です。
しかし毎日使うことでこれほど簡単に作業効率がアップするツールを、僕は他に知りません。それほどリストの威力は計り知れません。
今回はリストが密かに持つ力と、それをデジタルツールに落とし込んだアウトライナーについてお伝えしようと思います。
リストのすゝめ
リストとは何か?
リストとは「情報を可視化して、構造化するもの」。
もう少し細かく言えば、文字を『書く』ことによって頭の中の情報を可視化し、『インデント(字下げ)』によってそれを構造化するものです。
こんなことは誰もが知っている当たり前のことです。しかしこの当たり前のことを活用することによって、あなたの生活を一変させることができるかもしれません。
リストは最も身近な最強ツール
リストはシンプルそのものですが、それだけに活躍の場は数限りなくあります。
例えばあなたが職場に入って、まずしなければならないことは何でしょう?
やることリストを書いておくと「その日その時にやるべきこと」が明確になり、毎日の作業を効率的にスタートできます。
読んだ本は要約リストでその情報を整理してみましょう。情報を整理することで理解を助け、本の内容を自分の知識として定着させやすくなります。
日記を付けたいけどなかなか続かないという方、一度リスト形式で書いてみてはいかがでしょうか?
真っ白な紙にはなかなか書きづらい日々の記録も、「項目」というルールを設けることで断然書きやすくなります。
つまり、
- リストは情報を可視化して構造化するための、極めて身近なツールである
- やることリストで作業を効率化 (仕事、習慣作り)
- 要約リストで記憶を助ける (学習)
- 頭の中からアイデアを引き出し、整理する (日記、ブレインダンプ)
このように毎日の様々な場面であなたの思考を明確にし、行動をより合理化してくれる。それがリストの威力です。
デジタルリストを作るのに便利なアウトライナー
このリスト、もちろん紙とペンといったアナログな道具を使って書いてもかまいません。
しかし項目の順番を入れ替えるなどの便利な機能はアナログにはありません。何度も編集したり、見返したりするリストについては、デジタルの方が何かと使い勝手がいいでしょう。
そこで利用されるのが、「アウトライナー」や「アウトラインプロセッサ」と呼ばれるソフトウェアです。
あらすじ、概要、目次のこと。これらを作る道具がアウトライナー。
アウトライナーでは文章で言う段落を、リストの1項目として管理します。そのため項目の場所を移動したり、段落単位での編集がしやすい設計になっています。
汎用ツールとアウトライナー
アウトライナーとして利用できるソフトウェアは数多くありますが、ここでは個人的にピックアップしたものをいくつかご紹介しておきましょう。全てWindows/Mac/iOS/Android対応。
上3つはいわゆる「ノートアプリ」として使える汎用ツール、下の2つが典型的なアウトライナーです。
Evernote

Evernoteは文書作成からWebクリップまでこなす情報管理ツールであり、アウトライナーとしても利用可能。ツールバーでリストの種類を選ぶか、マークダウン記法で書き込むとリストを作成できます。
Notion

Evernoteからその座を奪わんとする汎用アプリ。コマンドによって様々な機能を使えるのが特徴。
Zoho Notebook

「何でも1つでやる」というよりはメモやノートに特化したアプリ。
手書きにも対応しているので、Appleペンシルを使いたいiPadユーザーに向いてるかも。
WorkFlowy
WorkFlowyは「これぞアウトライナー」といった感じのクラウドサービス。ズームイン機能によって、任意の項目を1つのページのように扱えます。
Dynalist
WorkFlowyの改良版とも言えるアウトライナー。比較は後ほど。
ガッツリ使うならアウトライナー
ここでは5つのアプリをご紹介しましたが、「リストを毎日使う」「1日に何度も追加/編集する」といった使い方にはアウトライナー専用のサービスをおすすめします。大きな理由は以下の3点です。
- 何も考えなくてもリストが使える
- 細かな整形機能やタグ付けなどが必要無ければ、アウトライナーの方が操作が単純ですぐに使えます。
- ショートカットが豊富
- キーボードで操作しやすいのもアウトライナーの特徴。モバイルアプリの完成度も高い。
- データを管理しやすい
- 扱うデータは.opmlや.txtといったシンプルで汎用的な形式。そのためデータ管理しやすいというメリットもあります。
今まで使っていたサービスが終了する? データをまるっとダウンロードして、新しいアプリにインポートすればOKです。
- 扱うデータは.opmlや.txtといったシンプルで汎用的な形式。そのためデータ管理しやすいというメリットもあります。
WorkFlowyとDynalistの比較
ということで今回は純粋なアウトライナーの2つにフォーカスします。すると次に出てくる疑問が「2つのうち、どちらがより良いアウトライナーなの?」という疑問。
ここからは、アウトライナー選択の判断基準になりそうな、WorkFlowyとDynalistの違いを見てみましょう。
WorkFlowy
- リストを「ノード」として管理し、フォルダやファイルといった概念を持たない
- 無料アカウントで作成できる項目は月々250項目まで
- ワンタイムパスワードにより、セキュリティが比較的高い
- 編集を行うと、その日の終わりにメールで編集箇所を知らせてくれる
結び目、交点、中心点などの意味を持つ単語
Dynalist
- リストをフォルダとファイルで管理する
- 無料アカウントでも項目数の制限が無い
- 項目にカラーを適用できる
- Markdown記法に一部対応
どちらも無料で十分使える!
機能的にはDynalistが後発な分、より洗練されている感はあります。しかしリストの管理方法は人によって好みが分かれるところ。シンプルに管理したいならWorkFlowyの方がおすすめ。
ぶっちゃけアウトライナーはそこまで大きな差が無いので、両方試してみて気に入った方を選ぶというのが最適解かと思います。
ちなみに僕は両方試した上でDynalistを選択しました。項目数を気にしたくないのと、入力した日付がカラーで表示できるので、1行日記を書くのにちょうど良かったってだけの理由です。
今回のまとめ
最後にまとめておきます。何やかんや喋りましたが僕が今回一番言いたかったのはこれ。
- リストを日常的に使って毎日の作業を効率化し、人生をより豊かにしよう!
特に「やることリスト」は超簡単に始められるうえに、確実な効果が期待できます。日々の仕事がなかなか捗らないと悩んでいる方は一度やってみてください。
参考文献
この記事を書くにあたって、参考にしたのがこちらの書籍。
基本的なリストの書き方からブレインダンプの方法まで、色々と掘り下げた深い内容でした。リストの概念が覆ります。
なおKindle Unlimited会員なら、時期によると思いますが無料で読めます。価格表示を確認してみてください。
アプリ版はこちらから
今回ご紹介したアウトライナーのアプリ版は、こちらからインストールできます。
WorkFlowyの項目数上限を100UP
WorkFlowyは紹介された人も項目数の上限が100UPします。強くてニューゲームしたい方はこちらからどうぞ。