この記事は『コミュニティプラグイン全集 改訂版』からのリンク用ページであり、放出系プラグインの簡単な使い方を掲載しているページです。Obsidianのコミュニティプラグイン全体を確認したい方はこちらのページにアクセスしてください。
なお放出系プラグインは、以下の部に細かく分けられます。
- URL / URIで外部とつなげる「外部リンク部」
- Vault内の他ノートとつなげる「内部リンク部」
- タグの運用は任せろ!「タグ部」
- メタデータの編集や入力支援ならこちらへ「メタ部」
- Quick Switcher代替など、その他の放出系
外部リンク部
Advanced Obsidian URI
URI発行プラグイン。最も単純な使い方としては、URIを発行したいページを開いてコマンドパレット「copy URI for file」> 「Current file」> 「open」で現在のファイルを開くURIをコピーします。
実際のURIはこんな感じ。
URIの利点は他のアプリからこのノートに直接アクセスできるということ。
また「Open」の部分を「Append」にすれば、そのノートに外部から追記したりと幅広い活用が可能です。
Auto Link Title
URLをペーストした際、そのままURLを貼り付けるのではなくマークダウン形式に変換し、取得したページのタイトルをリンクテキストとして表示するプラグイン。
URLをノートにコピペすると、通常はそのままの文字列がペーストされます。
しかしこのプラグインを有効にすると、
自動的にタイトルが取得されました。カーソルを外すとURL部分は隠され、タイトルだけが残ります。
その性質上、同じ放出系の「Convert url to preview」とは相性が悪いので、どちらも使いたい場合はプラグインの設定でタイトルフェッチをOFFにしておきましょう。
Convert url to preview (iframe)
ノート本文に書かれたURLを選択 → コマンドパレット「URL to Preview/iframe」で、リンクを埋め込み形式に変換するプラグイン。
表示サイズや縦横の比率も変更できます。YouTubeなどの動画にも。
Paste URL into selection
任意のURLをコピーしておき、ノート内テキストを選択してコマンドパレット「Paste URL into selection」を呼び出すと、選択したテキストをリンクに変換するプラグイン。
Search on Internet
テキストの右クリックメニューに「Search on Google」や「Search on Wikipedia」を追加するプラグイン。検索エンジンの追加や編集にも対応。
検索結果は新たなページを開き、その中に埋め込まれるので、Webブラウザが開くことはありません。
僕の環境では問題無く動作していますが、GitHubページには「右クリックメニューがうまく動作しない」という注意書きがあるので一応留意しておいてください。
内部リンク部
Breadcrumbs
直訳すれば「パンくずリスト」ですが、ただのパンくずリストではありません。ノート自体に「親子 / 兄弟」の概念を追加し、階層構造を利用するプラグインです。
例えば「Obsidian サードパーティプラグイン」という名前のノートは「Obsidian」ノートの子であり、「Obsidian コアプラグイン」ノートと兄弟 (同列の関係) であると言えます。
簡単な使い方としては、
- ノートのフロントマターに「up / same / next」などプロパティを設定する
- 親にあたるノートは「up」、同列ノートなら「same」欄にそのタイトルを記入
- 記入したノートへ右サイドバーからアクセスできる
この他にもBC-link-note
という特別なプロパティも存在します。こちらは文章内に散らばったリンクを一覧表示するのに便利。
Find unlinked files
- どこからもリンクされていない (バックリンクが無い) ファイル
- リンクがあるだけでファイルが存在しない箇所 (未解決リンク)
- タグが付いていないファイル
をリストアップするプラグイン。拡張子を指定して、対象ファイルを削除することもできます。
コマンドパレット「Find unlinked files and unresolved links: …」で機能を選択。検出されたファイルは新たなノートにリストアップされます。
Graph Analysis
あるノートを開くと、そのノートに関連がありそうなノートをアルゴリズムに沿って抽出し、リストアップするプラグイン。
インストールすると右サイドバーに新たなタブが出現します。
基本的に設定は不要ですが、アルゴリズムが複数存在するのでどれを使うかは悩むところ。使用前にこちらの外部記事に目を通しておくことをおすすめします。
Note Refactor
選択部分を新しいノートとして切り出す、またはノートを複数に分割するプラグイン。
ダウンロード数も多く人気ですが、現在は標準プラグイン「Note Composer」との競合部分も多いので注意が必要。
ノート内テキストを選択するか任意の場所で、コマンドパレット「Note Refactor: …」を呼び出します。
Recent Files
左サイドバーに「Recent Files」ペインを追加し、最近開いたファイルの履歴を表示するプラグイン。
That’s all there is to it! (それだけのことさ!)
タグ部
TagFolder
タグを階層化し、まるでフォルダのように扱うサイドバープラグイン。
左サイドバーのアイコンをクリックするか、コマンドパレット「Show Tag Folder」で表示しましょう。
並列に並んだタグも階層化してしまうのはなかなかに独創的なアイデア。
例えば画像のノートには「#Python」と「#xlsx」2つのタグがつけられています。この2つは本来別々のタグですが、このプラグイン上では「Python/xlsx」と「xlsx/Python」と階層化され、どちらにも同じノートが含まれています。
詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
Tag Page Preview
タグでファイルを検索するプラグイン。
コマンドパレット「Tag Page Preview: Search」でタグを指定すると、そのタグが付いたファイル一覧がウインドウで開きます。
ただそれだけです。しかしObsidian標準機能では普通に検索するか、タグペインを表示してタグをクリックする必要があるので、キーボードから手を離したくない方には良いかも。
Tag Wrangler
タグ自体の名称を一括変更したり、タグを検索条件に入れて (または除外して) 検索するプラグイン。タグで多くのファイルを管理したい方には必須級と言えるかもしれません。
コマンドや設定項目は無く、タグ一覧で右クリックすることによって動作します。
ネストされたタグも変更可能です。
メタ部
Markdown prettifier
ページ内のタグやコマンドの実行日時、更新日時などをYAMLフロントマターに記入するプラグイン。
コマンドパレットやホットキーで起動します。
ワンタッチで様々な情報を入力できるので、フロントマターで情報を管理している方には便利。
MetaEdit
こちらは上記「Markdown prettifier」より幅広い運用が可能なYAMLフロントマター用プラグイン。
フロントマターはノートにメタデータ (プロパティ) を付加する機能であり、MetaEditはその入力や編集を対話形式で手助けしてくれます。
起動するにはコマンドパレット「Run MetaEdit」から。
「Kanban」や「Dataview」「Templater」など他のプラグインとのつながりも深く、連携によってより真価を発揮できるでしょう。
その他の放出系
Another Quick Switcher
Obsidian標準プラグイン「Quick Switcher」と同じく、コマンドからファイルを開くプラグイン。
詳細は「Another Quick Switcher」作者のページへ。「Quick Switcher++」にも言及有り。
またこちらの記事では、作者のtadashi-aikawaさんと実際に対談させていただきました! ありがとうございます。
Quick Switcher++
Obsidianの標準機能「Quick Switcher」を拡張するプラグイン。通常の履歴や検索機能に加え、
- 見出し検索
- ワークスペースの呼び出し
- 関連ノートの抽出
- 各種機能をホットキーに登録
など、多くの機能が追加されます。
使用する場合はQuick SwitcherのホットキーCtrl (⌘) + Oを++やAnother Quick Switcherの起動に差し替え、どれか1つに絞って使うのがおすすめ。
Pane Relief
多くのペインを開いたり、複数のワークスペースを駆使する方におすすめのプラグイン。コマンドパレットから「アクティブペインの移動」などを実行します。