[Notion]1から作るデータベース – プロパティとは何か?

前回はNotionの特徴と始め方ということで、最も基本的な操作についてお伝えしました。

しかしまだ今の時点では、Notionの扉を少ーし開けて入り口を覗いた程度でしかありません。扉をより大きく開くには、データベースやプロパティの概念が不可欠です。

今回はその活用例として単語帳を作ってみます。実際に使うことでデータベースを体感でき、より理解が深まるはずです。それでは始めていきましょう。

トップレベルページをデータベースに

最初に空のトップレベルページを作成します。ページの作り方については前回の記事をご覧ください。

[Notion]さよならEvernote - その特徴と始め方
アプリを使った瞬間「時代が変わる」と感じたことは皆さんあるでしょうか? 僕の例で...

作成したページの下側を見てみると、

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「DATABASE」と記載されています。この中からどれかを選んでクリックしてみましょう。ここでは一番上の「Table」を選択。

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ページの見た目が表のように変更されました。この記事では単語帳を作っていくので、まずは1番左の「name」欄に適当に単語を追加します。

あなたが読んだ本のタイトル、最近の買い物や欲しい物リストなど、整理したい情報があれば何でも書き入れてかまいません。

なお一番上の行をクリックすると、列(カラム)の名前を変更できます。

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タグを付ける

次に隣の列に移って、この単語にタグを付けてみます。タグは様々なアプリで利用されているのでご存知の方も多いと思いますが、あるアイテムに自由に取り付けられる印です。

例えば「be used to」というアイテムには「動詞」というタグを付けられるだろうし、昨日買ったボールペンには「赤」や「フリクション」といったタグが付けられるかもしれません。

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何でも自由に、いくつでも取り付けられ、一度作ったものを使い回せるのがタグの特徴です。実際にやってみましょう。

「Tags」列の任意の行をクリックするとテキスト入力欄が現れるので、新しくタグを作ります。

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タグ名を入力してEnterで作成です。

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ついでにラベルの色を変更。作成済みのタグリスト右側に現れるメニューをクリックすると、名前やカラーが変更できます。

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これを繰り返してアイテムにタグ付けしていきましょう。

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データベースとは何か?

ここまでは他の多くのアプリでも実装されている機能です。Notionが凄いのはこの先、データベースの概念にあります。
ただいきなり「データベース」と言われてもよく分からない方が沢山いると思うので、まず『データベースとは何か』という部分からお話しましょう。

カギはプロパティにある

データベースとは一言で言えば「プロパティによって情報を管理する方法」です。プロパティとは「そのモノに関連付けられる情報」のこと。ステータスや属性値、あるいは手がかりと言い換えてもかまいません。

例えばこれは何でしょうか?

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靴です。しかしもっと細かく言えば、

  1. NIKE製の (メーカー)
  2. スニーカーで (ジャンル)
  3. グレーの (カラー)
  4. キャンパス地を使用した (素材)
  5. エアフォース1 (名称)

とも言えます。これらは全て「この」靴を指し示す情報であり、プロパティです。先ほど付けたタグもこのプロパティの一部。

何を指し示すか? で変化する

そして当然ながら、プロパティは何を指し示すかによって大きく変化します。ダークソウルなら生命力や集中力といったステータスが「主人公」を指し示すプロパティです。

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プロパティを追加・編集する

では英単語を指し示すとすると?
もちろん素材や技量などより「訳」や「例文」といった情報の方がマッチすることは言うまでもありません。まずはこういったプロパティを入力するための枠を作っていきます。

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「Tags」の隣の列には「Files」というプロパティが元から設定されています。ここに通常のテキストを入力するには、

  1. 「Files」のセルをクリックしてメニューを開く
  2. 名前を変更
  3. PROPERTY TYPEの「Files & Media」にマウスオーバー
  4. 出てきたメニューから「Text」を選択

これで『日本語訳』を入力するための枠が出来上がりました。続いて『例文』を入力する枠を作ります。

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新しいプロパティを作成するには、表の1番右上「+」をクリック。

後は上と同じ手順でOKです。作成した2つのプロパティはどちらも「Text」という種類のプロパティが収まるので、セルをクリックすれば自由にテキストを入力できます。

マークダウン記法の一部は表の中でも有効です。太字や下線、斜体やインラインコードも使えるので、後で見たときに分かりやすいよう表記してください。

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Text以外のプロパティ

「Notionの強みはデータベースにある」というのは何度もお伝えしてきましたが、更に凄いのはそれをよりユーザーが扱いやすくしたところでしょう。

Notionが扱えるプロパティは通常のテキストだけではありません。ここからはその他のプロパティのタイプをいくつかご紹介していきます。

Number

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数値や金額。簡単な計算もできるので、家計簿を付けたり売上管理したい人には強い味方。

Select

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タグとは違い、複数選択できないSelect。お気に入り度を示すレーティングやタスクの進捗状況を表すには、複数選択が無いこちらの方が使いやすいでしょう。

Multi-select

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これがいわゆるタグ。複数選択が可能です。

Date

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日付と時刻。忙しい現代人のスケジュール管理には必須のプロパティ。

File & media

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ファイルをアップロードできるFile & media。1ファイル5MBというサイズ制限はありますが、お好みの画像を貼り付けたりするには十分です。

Checkbox

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ON/OFFできるチェックボックス。単純ですがそれだけに活躍の場は多いでしょう。

URL

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URLをここに貼り付けておけば、アイコンをクリックすることでWebページを開くことができます。

Created time

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そのアイテム欄が作成された日時。あくまでその行が作成された日時なので、中身とは関係無いという点に注意しましょう。

Last modified time

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こちらは最終更新日時。行のどこかを更新すればアップデートされます。

その他

ここで紹介した以外にもチームで利用する際に便利なPerson、電話番号を入力できるPhoneなど、様々なプロパティのタイプが存在します。 使いたいシーンに合わせて試してみてください。

プロパティの操作

単語帳にプロパティをさらに追加し、チェックボックスと最終更新日を追加した状態がこちら。

ここからはプロパティの操作や、プロパティを利用した並べ替えの方法をご紹介します。基本的な操作はここで押さえておきましょう。

プロパティを移動する

プロパティの順番を並べ替えるにはプロパティ名を横方向にドラッグ。

指定位置にプロパティを作成する

あるプロパティの左右どちらかに新しくプロパティを作成したいなら、そのプロパティをクリックしてメニューから「Insert left」か「Insert right」を選択。

指定した位置に新たなプロパティが作成されます。

複数項目を一括操作

例えば「ここからここまで覚えた」といった場合には、複数行を一括操作することが可能です。同じ操作をしたい項目をドラッグで選択して、Enterを押すだけ。

ただしこの操作が通用するプロパティは、チェックボックスなど一部に限られます。

プロパティで並べ替え

プロパティによってアイテムを並べ替えるには、大きく分けて2つの方法があります。

例えばチェックボックスの有無によって並べ替えるとしましょう。単純な並べ替えなら対象のプロパティ名をクリック。

メニューが開くので、その中の「Sort 〇〇」のどちらかを選択します。

チェックが無いものを上に持ってくるなら「Sort ascending」です。

さらにそこから条件を追加する、あるいは最初から複数の条件を設定するなら、ページ右側の「Sort」をクリックしてください。

現在の並び替え条件が表示されます。追加するには「Add a sort」をクリック。

「単語」を「昇順」で並べ替えるという条件が追加されました。各ドロップダウンをクリックすると、条件に利用するプロパティや並び順を変更できます。

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