今回はIntelliJ IDEAの日本語化と、作成したKotlinファイルに実際にHello,Worldを記述して実行するところまで解説していきたいと思います。
IntelliJのインストールがまだという方は前回の記事でインストールしていますので、下記を参考にインストールしてみてください。
https://pouhon.net/kotlin-start/897/
IntelliJ IDEA version2020.1以降、日本語化ファイルはマーケットプレイスのプラグインとして提供されています。
ご自身のIntelliJのバージョンによって日本語化の方法が変わりますのでご注意ください。
IntelliJ IDEAの日本語化(version 2020.1以降)
インストールしたIntelliJ IDEAのバージョンが2020.1以降であればこちらをご覧ください。
まずメニューの「File」→「Settings」で設定画面を開きます。
設定画面で「Plugins」を選択します。開いた画面上部で「Marketplace」を選択。
検索窓に「japanese」と入れて検索すると、「Japanese Language Pack EAP」というプラグインが出てきます。
「INATALL」ボタンでインストールしましょう。インストールされると、ボタンが「RESTART IDE」に変化します。
ボタンを押すとIntelliJが再起動します。
日本語化が完了しました。
再起動後に日本語化されない?
この時点で日本語化されていない場合は、日本語化プラグインが無効になっている可能性があります。
再起動後にもう一度メニューの「File」→「Settings」で設定画面を開き、「Plugins」を開いてページ上部を「Installed」に切り替えます。
「Japanese Language Pack EAP」を探して、その右側にあるチェックボックスをONにしましょう。
チェックが入った状態で右下の「OK」をクリックします。再起動するかどうかのダイアログが表示されるので、再起動して確認してください。
IntelliJ IDEAの日本語化 (version 2019以前)
IntelliJ IDEA version2019以前の日本語化はPleiadesというプラグインで行います。実際の作業はダウンロード→解凍して実行するだけなので簡単です。
Pleiadesのダウンロード
それではPleiadesをダウンロードしましょう。下記のページからダウンロードできます。
http://mergedoc.osdn.jp/#pleiades.html#PLUGIN
ご自身の環境に合わせて3つのうちから選択してください。
クリックするとダウンロードが始まります。
Pleiadesの実行
ダウンロードしたものを解凍して、フォルダの中にあるsetup.exeを起動
次に「日本語化するアプリケーション」の右側にある「選択」をクリック
ファイルパスを指定するダイアログが開きます。
実行ファイルの指定
ここで選択するのは多くの場合IntelliJ IDEAの64bitなので、デフォルト設定でIntelliJをインストールしていた場合、Windowsであれば
C:\Program Files\JetBrains\IntelliJ IDEA Community Edition 2019.1.2\bin\idea64.exe
にあるはず。(2019.1.2の部分はバージョンが違えば異なっていると思います)
実行ファイルを指定すると「日本語化する」がクリック出来るようになります。
ここをクリックして、後は待つだけ。終了するとこんな画面が出ます。
OKを押して完了です。
メニューが日本語になっていれば正常に日本語化されています。メニューを展開して確認してみましょう。
KotlinのHello,World
コードを記述する
では実際にKotlinでコードを書いていきます。
前回Kotlinファイルを作成しました。まだ作っていない方はプロジェクトツールウインドウ(画面左側)のフォルダツリーでプロジェクト名/srcフォルダに移動し、そこで右クリックしてKotlinファイルを新規作成しましょう。今回は前回作成したstart.ktファイルに記述します。
Kotlinで文字列を標準出力するコードは、Javaに比べて圧倒的に記述量が少ないです。
fun main(){
println("Hello,World!")
}
書き終わったらコードの右側に出てきた再生ボタンをクリックしてみましょう。
コードを実行する
ボタンをクリックすると実行のメニューが開きます。ここで「実行」を選択するか、(再生ボタンをクリックしなくても)表示されたキーボードショートカットを押すことで書かれたコードがコンパイルされ、実行されます。
実行結果を確認する
初回は実行されるまでしばらく時間がかかります。結果がこちら。
画面下側に実行結果と終了コードが表示されます。これがコンソールです。
もし下側が左右に分かれて表示されていれば、左側がコンソール、右側にはイベント・ログが表示されます。
イベント・ログの方はあまり使用することも無いので、右上の「ー」で非表示にしてしまってもいいかもしれません。もし見たい場合は右下の「イベント・ログ」をクリックすれば表示できます。
Javaを省略したいKotlin
ちなみにJavaでHello,Worldを書くとこうなります。
public class Main {
public static void main(String[] args) {
System.out.println("Hello,World!);
}
}
このコードが何を意味するのかはここでは言及しませんが、最初にmain関数を走らせるという原則は同じ。書き方は違ってもやっていることは同じです。
KotlinはJavaに対し
- main関数があれば、その上にクラス定義いちいちしなくていいよね?
- publicとか戻り値がどうとか、分かってればいちいち書かなくてもいいよね?
- printlnはSystem.outのメソッドじゃなくて、関数にしちゃえば長ったらしくなくていいよね?
- 文末のセミコロンいらなくね?
こんな感じで同じことを簡潔に省略して書かれているわけです。こういった「省略できるものはできるだけ省略して書こう」という思想が、Kotlinの文法には随所にうかがえます。