Chocolatey経由でソフトウェアをインストールするには、
choco install [パッケージ名]
を使う他に、設定ファイルで一括インストールする方法もあります。
今回はChocolatey GUIを使って設定ファイルを書き出し、それを使って新しい環境にパッケージを一括インストールする方法をご紹介します。
Chocolatey GUIで設定ファイルを書き出す
最初にChocolatey GUIをインストールしましょう。このソフトウェアは設定ファイルを扱う上で必須ではありませんが、ボタン1つで設定ファイルを書き出せるので便利です。
なおChocolateyがインストールされていることが前提なので、まだインストールしていない方は先にインストールしておいてください。

前回と同様PowerShellを管理者権限で開き、コマンドを入力。
cinst chocolateygui -y
インストールが完了したらスタートメニューに登録されます。早速開いてみましょう。
Chocolateyを使ってインストールしたパッケージ一覧が表示されます。①の「chocolatey」をクリックすると、パッケージを検索してGUIからインストールすることも可能です。
今回はこのリストをそのまま設定ファイルに書き出します。②の「エクスポート」ボタンをクリック。
ファイル保存ダイアログが開くので、名前を入力して保存。「〇〇.config」というファイルが作成されます。
設定ファイルを編集する
この.configの実態はxml形式のテキストファイルなので、ユーザーが直接編集できます。この手順は必須ではありませんが、一度中身を覗いてみましょう。
ファイルをダブルクリックするか、右クリックしてテキストを扱うプログラムで開きます。下の画像はVisual Studio Codeですが、メモ帳でもかまいません。
<package/>
の中に含まれているのがパッケージ情報。新しい環境に不要なパッケージがあれば、1行丸ごと削除してください。
ちなみに「version=“〇〇”」の部分はこんな感じに削除してしまってもOK。
バージョン表記が無い場合、自動的に最新バージョンがインストールされます。
設定ファイルで一括インストール
この設定ファイルをUSBメモリなどに保存しておけば、
- 新しい環境にChocolateyをインストール
choco install
コマンドで設定ファイルを指定する
これだけで元々の環境を再現することができます。
今回は設定ファイルをEドライブ(USBメモリ)の「choco_backup」フォルダに保存し、一括インストールしていきます。PowerShellを管理者権限で起動しましょう。
起動直後の画面。入力待機状態のときに表示されているのは、PowerShellの現在位置です。ここからEドライブのフォルダにあるファイルを開くには、
cd
コマンドで現在位置を移動する- フルパスを指定する
以上のどちらかの操作を行う必要があります。
cdコマンドで移動する
cd
コマンドは数あるコマンドの中でも最も基本的なコマンド。
cd E:\choco_backup
とすると、Eドライブのchoco_buckupフォルダに移動することができます。
現在位置が.configファイルのある位置に移動しました。あとは
cinst choco.config -y
とファイルを指定すればインストールできます。
フルパスを指定する
現在位置を移動せず、フルパスを指定しても同じ操作が可能です。
cinst E:\choco_backup\choco.config -y