前回僕は「レジストリの掃除もアンチウイルスソフトも、現在のWindowsには不要である」とお話ししました。レジストリなんて多少不純物が混じろうが、 パソコンの動作には何の影響もありませんと。
それを踏まえた上で、今回はRevo UninstallerというWindows用ソフトウェアをご紹介します (今回は取り上げませんが、Android版もあります)。一体どんなソフトなのか。一言で言えば、
- ソフトウェアのアンインストール時に、レジストリを綺麗に掃除できる! やったね!
「…いや前回と思いっきり矛盾してますやん」
そう思われるかもしれません。しかし皆さん、考えてみてください。この世には必要なものしか存在してはならないんでしょうか?
そう、つまりこれは趣味です。レジストリをキレイに保つということは気分が良いんです。
大人の嗜みと言っても過言ではありません。意味不明な文字列やゴミファイルが次元の彼方に葬り去られていく様を眺めるのは、例えるなら緩衝材のプチプチを潰すときような、枝豆の皮をとぅるっと剥くときのような気持ち良さ。まさに現代社会における「デジタル・ラグジュアリー」と呼ぶにふさわしい至福の瞬間d
…さっさと始めましょう。
Revo Uninstallerの特徴
- インストール不要
- 高速起動
- アンインストーラで削除できないレジストリ項目やファイルを削除できる
- Windowsログオン時に自動起動するプログラムを制御できる
- ブラウザやオフィスソフト、OSの不要ファイルも掃除できる
個人的にはアンインストールの機能だけでも十分に気分が良い。ただ全自動で完璧なアンインストールができるというソフトではないので、パソコン初心者にはおすすめできません。
ダウンロード~起動
Revo Uninstallerにはインストール版もありますが、今回はインストールせずに使います。配布サイトはこちら。
画面上の「Products」にカーソルを合わせるとメニューが現れるので、「Revo Uninstaller Free」を選択。
開いたページで「DOWNLOAD FREE PORTABLE」をクリック。
zipファイルのダウンロードが始まります。完了したらファイルを解凍して、フォルダ内の「RevoUPort.exe」をダブルクリック。
「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と出てくるので、「はい」を選択すれば起動します。
基本的な使い方
ライセンス規約に同意すると画面が開きます。最初に日本語化しておきましょう。
日本語化
- メニューの「Options」をクリックして設定画面を開く
- 「Current Language」で日本語を選択
- OKをクリック
以上で日本語化は完了。
クリーンなアンインストール
それでは最も中心的な機能、クリーンなアンインストールを試してみます。
一覧画面でアンインストールしたいプログラムをダブルクリックすると、こんな画面に。
復元ポイントを作成していると、アンインストール後に何らかの問題が起こった場合、問題が起こる前の状態にシステムをロールバックできます。特に大きなデメリットも無いのでONにしておくのがおすすめ。
すぐに「続行」したいところですがこの機能、OS側で有効になっていないと失敗します。続行ボタンを押す前に復元ポイントの作成機能が有効になっているかどうか確認しましょう。
復元ポイント作成機能を有効にする
タスクバーから「復元」で検索すると「復元ポイントの作成」がリストアップされます。
クリックするとシステムのプロパティが開くので、OSがインストールされているドライブを選択して「構成」をクリック。
次の画面では「システムの保護を有効にする」をONにして、復元ポイントに利用するストレージ容量を決定します。
復元ポイントはそう多くの容量を必要としません。保存したいポイントの数にもよりますが、数GBもあれば十分。ここでは2GBにしておきます。
「OK」を押すと復元ポイント機能が有効になります。
アンインストール
ではRevo Uninstallerに戻ってアンインストールを続行しましょう。
先程の画面で「続行」をクリックすると、プログラムのアンインストーラが起動します。通常通りアンインストールしてください。
アンインストールが完了すると、こんな画面が残ります。
残るステップはアンインストール時に削除されなかった不要ファイルやレジストリ項目のスキャンです。スキャン方法を選択しましょう。
- 安全モード
- 削除しても安全なファイルのみを検出
- 標準モード
- 安全モードと完全モードの中間
- 完全モード
- 検出される項目は増えるが、安全ではないものも含まれる可能性が高まる
選択後に「スキャン」をクリックすると開始されます。スキャンが終了すると次の画面へ。
削除されずに残ったレジストリ項目がリストアップされました。レジストリに関しては最も深い階層だけ見ればOKです。その他はディレクトリなので、いちいち確認することにあまり意味はありません。
チェックを入れて「削除」をクリックするとその項目は削除されますが、アンインストールしたプログラムに関係無いファイルまでリストアップされることがあるので注意しましょう。不安があるなら安全モードがおすすめ。
削除が完了すると次の画面に移行します。
レジストリの後に出てくるのはファイルやフォルダ。ここも何が削除されるのかよく確認して「削除」をクリックしてください。
これでアンインストーラでは削除しきれなかったレジストリ項目、フォルダ、ファイルが綺麗に掃除されます。
その他の機能
ここからはアンインストール以外の機能をご紹介します。ツールバーの「ツール」をクリックして、サイドバーを表示させておきましょう。
スタートアップの管理
Windows起動時に自動起動するスタートアッププログラムを管理します。
① 次回以降、起動してほしくないプログラムのチェックを外しておけば、そのプログラムは再起動後、自動的に起動しなくなります。
② 起動中のプログラムを即座に停止したり、リストから除去します。
不要ファイルクリーナー
テンポラリファイルや古いファイルを削除するクリーナー。
① クリーニングしたいドライブを選択し、
② スキャンをクリックすると不要ファイルが検出されます。
③ チェックボックスにチェックが入っている状態で削除しましょう。
ブラウザクリーナー
Webブラウザごとに、閲覧履歴やクッキーを削除します。
① 削除したい項目のチェックボックスをON。
② クリアボタンを押して削除します。
Windows Apps
ここからはサイドバーではなく、ツールバーから選択。Windows標準の「アプリと機能」ではアンインストールできないプログラムを削除できます。
① アンインストールしたいプログラムを選択
② アンインストールボタンをクリック
非常に簡単に削除できますが、必要なものまで削除してしまわないよう気を付けましょう。
ハンターモード
特殊な方法で直感的にプログラムをアンインストールします。
ツールバーのアイコンをクリックするとRevo Uninstallerのウインドウは最小化され、代わりにライフルのレティクルが現れます。半透明なので分かりにくいかもしれませんが、探してみてください。
これをプログラムのアイコンにドラッグします。実行ファイルでもショートカットでも構いません。
この状態で手を離すとメニューが現れます。
アンインストールだけでなく、フォルダを開いたり強制終了したり、Google検索も可能。
解除するにはレティクルかタスクバーに格納されたRevoのアイコンを右クリック→「メインウインドウを開く」で元の状態に戻ります。