前回の記事では僕が以前購入したKeychron K8の紹介と、メカニカルキーボードの魅力についてお話しました。
しかしいざKeychronの直販サイトでキーボードを買おうとすると、そこにはある障壁が立ちはだかります。
モデル多すぎ。しかも型番だけでは何がどう違うのか判断できない。
そこで今回はこれらのモデルの違いと、選択可能なオプションについてお話しようと思います。この記事を読み終わる頃には、あなたにピッタリの一台が見つかるはずです。
購入前の注意点
まず購入前に知っておきたいKeychron、あるいはメカニカルキーボードの仕様を軽くチェックしておきましょう。この点が妥協できなければ、そもそもKeychronは候補から外れます。
日本語配列は2モデル
Keychronのキーボードには基本的に日本語配列は存在していませんでした。しかし2021年9月現在、K1、K8モデルでJIS配列が選択可能となっています。
日本で人気が出てきたからなのか、日本語配列という選択肢が増えてきたのは嬉しい限り。
残念ながら品切れの場合も多いようです。欲しい方は「Notify Me When Available」ボタンから欲しいモデルを選択して、メールアドレスを登録しておきましょう。入荷次第メールが届きます。
静音性はメンブレンのほうが上
メカニカルキーボードは、静音性ではメンブレンキーボードに劣ります。職場など静かな環境で使うならメンブレンの方が有利です。
静音性を重視した『静音赤軸』というスイッチもありますが、Keychron直販サイトでは選択不可。どうしても静音赤軸が欲しい場合はキースイッチを別途購入して交換する必要があります。
Keychronキーボードのモデル比較
次に今回のメインであるモデル比較。ポイントは『レイアウト』と『ホットスワップオプションの有無』、そして『通常タイプかロープロファイル(薄型キーボード) か』です。
モデル名 | レイアウト | 横幅 | その他の特徴 |
---|---|---|---|
K1 | FULL (104キー) テンキーレス (87キー) | 435mm(FULL) 355mm(テンキーレス) | ロープロファイル ホットスワップ非対応 |
K2 | 75% (84キー) | 313mm | ホットスワップ非対応 キースイッチ選択不可 |
K2 Hot-swappable | 75% | 313mm | ホットスワップ対応 キースイッチ選択不可 |
K3 | 75% | 306mm | ロープロファイル 軸の選択肢が多い |
K4 | 96% (100キー) | 371mm | |
K6 | 65% (68キー) | 313mm | LK Opticalスイッチ選択可 |
K7 | 65% (68キー) | 記載無し | ロープロファイル |
K8 | テンキーレス | 355mm | Keychron Optical |
K12 | 60% (61キー) | 記載無し | |
C1 | テンキーレス (87キー) | 記載無し | 有線接続のみ |
C2 | FULL | 記載無し | 有線接続のみ |
ISO | モデルに準ずる | – | US配列以外の配列 |
この後レイアウトについて詳しく解説していくので、ご自身でどのレイアウトのキーボードが欲しいのか、上の表と合わせて一度考えてみてください。自ずと選ぶべきモデルが絞られてくるはずです。
FULLレイアウトとテンキーレス
最もメジャーなレイアウトであるFULLとテンキーレス。従来の104キーからScLKとPauseを撤廃し、代わりにSiri/Cortana呼び出しキー、LED設定キーを配置したのがFULL、そこからテンキーを省いただけのレイアウトがテンキーレスです。
FULLレイアウトはK1とC2、テンキーレスモデルはK1とK8、C1で採用。
(このセクションの画像は全てKeychron直販サイトより)
この中でK1モデルはロープロファイル。キースイッチもそれに合わせて薄型の特殊形状になるので、通常のキースイッチには交換できず、またホットスワップにも非対応となっています。
96%レイアウト
FULLレイアウトからテンキーを残したまま、InsertやPrint Screenなど一部の特殊キーを省略し、キー同士の間を詰めることで省スペース化したのが96%レイアウト。FULLに比べ、横幅が約6cm短くなります。
採用モデルはK4のみ。
75%レイアウト
96%を基準に、テンキーを省いた上で右端部分にHomeやEndなどを配置したレイアウト。一般的なモバイルノートPCのレイアウトに最も近いですが、Enterが右端ではないという点に注意。
採用モデルはK2とK3。K3はロープロファイルです。
65%レイアウト
K6とK7(執筆時は未発売のロープロファイルモデル) に採用される65%レイアウト。パッと見た感じ75%にも見えますが、ファンクションキーが丸ごと省略され、縦に一列短いのが最大の特徴。
その分Fnが2つ用意されているので、ファンクションキーやマルチメディア機能を使う場合はこのキーと数字キーを組み合わせることになります。
60%レイアウト
65%からさらに矢印キーや右端のキーを省略すると60%レイアウトに。
極限までキーを削ぎ落とし、モバイル用途まで意識したモデルと言えます。このレイアウトはK12で採用。
基準は75%以上
Keychronには以上6種類のレイアウトが存在しますが、あくまで据え置きや施設内移動のみを考えるなら、ファンクションキーを搭載した75%以上のレイアウトを選ぶのが無難でしょう。その上で、
- テンキー付きの通常モデルならK4、薄型ならK1
- テンキー無しの通常モデルならK2かK8。薄型ならK1かK3
- 有線接続のみでコストを抑えるならテンキー無しのC1か、テンキー付きのC2
これが基本的な選択基準になります。(ただK4は若干特殊なレイアウトなので注意してください)
現在のところユーザー数が多いのはK8か、より省スペースなK2といった印象。
購入時のオプション
希望のレイアウトが決まれば、あとはオプション選択です。ここでは特に、
- LEDカラーとフレームの素材
- キースイッチとホットスワップ
- キースイッチの軸
について見ていきましょう。
LEDカラーと素材
LEDは白単色かマルチカラーから選択可能。フレームの素材はプラスチックとアルミニウムがありますが、アルミニウムは基本的にマルチカラーでしか選択できません。
それぞれ10ドルずつ価格がアップするので、アルミニウム素材はプラスチック素材単色LEDより20ドルお高くなります。
キースイッチとホットスワップ
モデルによってはキースイッチにも複数の選択肢が用意されています。最も一般的なものはGateronのメカニカルスイッチです。
- Gateron
- 通常のメカニカルスイッチ。Cherry MXスイッチなどと互換性がある
- ホットスワップ非対応のモデルもあるので要確認
- Keychron Optical
- Keychron独自の光学スイッチ。Keychron製のスイッチと互換性がある
- ホットスワップ対応
- LK Optical
- LK(ライトストライク) 光学スイッチ
- ホットスワップ対応
光学スイッチはメカニカルスイッチと異なり物理的な接点が無く、反応速度や寿命に優れたキースイッチです。
ゲーム用途など反応速度にこだわりがある方は、光学スイッチを選択してみるのも面白いかもしれません。
軸の種類
メカニカルキーボードのキースイッチは、軸によって打鍵感やサウンド、キーを押し込む重さが異なります。
多くのモデルでは赤軸、青軸、茶軸の3種類から選択可能。しかし将来的にはより多くの軸から選べるようになる可能性もあるので、主要な軸とその特徴を表にまとめておきます。
表はGateronの軸を基準にしています。メーカーによっては同じ色でも実際のキャラクターは異なる場合があるので、適時確認しましょう。
軸の色 | タイプ | 特徴 |
---|---|---|
赤軸 (Red) | リニア | カチカチ音が無く軽め |
青軸 (Blue) | クリッキー | 打鍵感があり、カチカチ音が大きい |
茶軸 (Brown) | タクタイル | リニアとクリッキーの中間 |
静音赤軸 (Silent Red) | リニア | 静音タイプの赤軸 |
黄軸 (Yellow) | リニア | 赤軸より若干重い |
緑軸 (Green) | クリッキー | 青軸より重い |
黒軸 (Black) | リニア | 黄軸より若干重い |
クリア軸 (Clear) | リニア | 赤軸より軽い |
まとめ
さて、あなたに最も合うキーボードは見つかったでしょうか? ということで今回のまとめです。
- 一般的で使いやすいレイアウトはFULL~75%まで
- 通常タイプとロープロファイルでは、製品の厚みが違う
- 通常タイプの場合、パームレストはほぼ必須
- 汎用性が高いキースイッチはGateronメカニカルだが、光学式は反応速度や寿命に優れる
- 軸の色は好みや環境で決める
- ゲーム実況やボイスチャットする機会が多い → 音がマイクに入りにくい赤軸
- カチカチいう高音が好き → 青軸
- カチカチ音はあった方がいい、でも音は抑えめがいい → 茶軸
最後までご覧いただき、ありがとうございました。最後に初回購入時、10%OFFクーポンがGETできるリンクを貼り付けておきます。ご自由にどうぞ。