Amazon、好きですか? 僕は大好きです。
品揃えが豊富なのはもちろん価格も安く、翌日か翌々日には商品が手元に届く。Amazonプライムは言うまでもなくコスパ最強サービスと、非の打ち所がありません。
しかしちょっと待ってください。その商品、本当に『今』買うべきでしょうか?
Amazonの商品価格というのは常に変化しています。
適正価格だと思って購入した商品が、2週間後のセールで20%OFF。僕も何度かこんな経験がありますが、正直いい感じにムカつきます。
今回はそんなAmazon商品の価格推移をグラフ化し、本当の買い時や底値、セールのタイミングが簡単にチェックできるブラウザ拡張機能、Keepaをご紹介しましょう。
パソコン版のインストールと基本的な使い方
Keepaはパソコン、スマホどちらからも利用できますが、最初は扱いやすいパソコンから始めるのをおすすめします。モバイルアプリは正直なところ、若干手間がかかるので、この記事ではパソコンでの利用を前提としてお話していきます。
インストール
パソコンではWebブラウザの拡張機能としてインストールします。Google Chromeの方はこちらから。
Firefoxなら下記から直接インストール可能。

その他Opera、Safari、Edgeといった主要ブラウザにも対応しています。Keepaのホームページにアクセスし、お使いのブラウザアイコンをクリックしてください。
なおこのページでは、例としてGoogle Chromeを使用しています。
インストールされたかチェックする
メニューバーにこんなアイコンが表示されればインストール完了。
表示されない場合、拡張機能アイコンをクリックしてチェックしてみてください。リストの中に「Keepa – Amazon Price Tracker」があればOKです。
ちなみにChromeの場合、名前の右側にあるピンのアイコンが青くなっていればメニューバーにアイコンが表示されます。後ほどメニューバーから操作することがあるので、この段階で表示されていない方はクリックして切り替えておいてください。
基本的な使い方
インストールできれば早速使ってみましょう。と言っても基本的には普段どおり、Amazonで目的の商品ページを表示させるだけ。
この画面を少し下へスクロールすると、
3ヶ月分の価格データが反映されたグラフが表示されました。
グラフの期間を指定する
この3ヶ月という期間は後ほどご紹介するオプション設定で変更できますが、この画面上で指定することも可能。
直近1年の価格を調べたい場合はグラフ右側の『1年間』をクリックしてください。
マウスオーバーでその日の価格がポップアップ
ある時点での価格を調べるなら、グラフ内にマウスカーソルを合わせましょう。その時点での価格がポップアップします。
最高価格、最低価格、平均価格、平均変動回数を調べる
次にグラフの下側に目を移してみましょう。ここに表示されている『統計』にマウスを合わせると、
現在までの最低/最高価格、平均価格がポップアップしました。
なお一番下に表示される『削除』は商品が削除された回数ではなく、1ヶ月あたりで価格が変動した回数の平均。個人的にはあまり使いませんが、値動きが激しい商品なのかどうかを判断する材料にはなるでしょう。
グラフの見方 – 『Amazon』と『新品』の違い
ここまでが超基本的な操作ですが、もう1つチェックしておきたいことがあります。下の画像はある電化製品のグラフ。
Keepaのグラフは多くの場合1つではなく、『Amazon』、『新品』、『中古』、『タイムセール』などといった複数のグラフで構成されています。これらはそれぞれどういった違いがあるのでしょうか?
『Amazon』と『新品』『中古』の違い
Amazonと新品はどちらも新品の価格です。ただこの2つには大きな違いがあります。
- Amazon – Amazonが販売する新品の価格
- 新品 – Amazonを含む全ての販売者が販売する新品の最低価格 (送料別)
- 中古 – Amazonを含む全ての販売者が販売する中古品の最低価格 (送料別)
『新品』、『中古』のグラフには送料が含まれていないことに注意してください。送料無料のAmazonプライム会員であっても、サードパーティー販売者からの発送は別途料金がかかる場合があります。
その他のグラフ
Keepaにはその他様々なグラフが存在します。確認したいグラフがあれば、グラフ名をクリックして表示させましょう。またグラフ名にマウスを合わせることで特定のグラフを強調表示できます。
『Amazon』『新品』『中古』以外の主要なグラフの意味は以下の通り。
売れ筋ランキング (有料オプション) – 対象商品のAmazonランキング推移
参考価格 – 対象商品の定価
New 3rd Party – 自己発送のサードパーティ販売者の最低価格
タイムセール – 期間限定セール (プライムデーなど) の価格
倉庫 – Amazonアウトレットの最低価格
Amazonアウトレットとは、何らかの理由で返品された商品を検査し、アウトレット品としてAmazonが出品している商品のこと。
- Amazonによる配達 – FBAを利用するサードパーティ販売者の最低価格
FBAとは、出品者向けにAmazonが提供しているサービスです。

- Buy Box – ショッピングカートボックス利用資格を持つサードパーティ販売者の最低価格
ショッピングカートボックスもFBAと同様、出品者向けのサービス。詳しく知りたい方はこちら。
数多くのグラフがありますが、通常利用であれば『Amazon』『新品』『中古』『タイムセール』あたりがONになっていれば困らないでしょう。
Keepaのオプション設定
これまで見てきたように、Keepaは特に何も設定しなくても十分便利に使えます。しかし一度設定をしておくとその後の価格調査がより楽になるのも事実。今後も使いそうだと思ったら、一度オプション設定に目をを通しておいて損はありません。
オプション設定を開くには、ブラウザのツールバーでKeepaのアイコンを右クリックして、メニューから『オプション』を選択してください。(左クリックだと別のページが開くので注意)
クリックするとオプション設定のページが開きます。ここには大きく分けて3つのカテゴリがあるので、それぞれ何を意味しているのか、軽く見ていきましょう。
チャートの外観
一番上のエリア。その名の通り、グラフの表示に関する設定項目です。
表示するグラフ – デフォルトで表示するグラフを選択。例えば『中古』が不要ならクリックして、表示をグレーにしておきましょう
期間 – デフォルトでグラフ表示する期間を選択。多くの場合は『全期間』か『1年』が便利
クローズアップビュー – グラフの縦幅を調整する機能。通常はONで問題無し
極端な価格を無視する – そのままの意味。ONでいいでしょう
ツールチップの日付のフォーマット – グラフ内にカーソルを合わせたときの、日付/時刻の表示方法
日付のフォーマットを変更する
この日付/時刻の表示形式はリストから選択するか、テキストボックスに直接入力して設定できます。
直接入力する場合、自由度は高いですが独特な書式のルールがあり、若干面倒です。よく分からない方は下の表から好みの文字列をコピペして貼り付けてください。
入力する文字列 | 実際の表示 |
---|---|
Y%年 n%月j%日 – G:i | 2021年 1月23日 – 12:34 |
Y/m/d G:i | 2021/1/23 12:34 |
Y m/d | 2021 1/23 |
トラッキングの設定
真ん中のエリアはトラッキング (価格追跡) 機能の設定。この機能を使うにはアカウント登録が必要です。
初めてオプション設定を開く場合、この部分は一旦スルーしても構いません。トラッキングについての詳細は後ほど。
- トラッキングモード – AdvancedやProに設定すると、より細かな条件設定が可能になります。基本はBasicでOK
- デフォルトの目標価格 – 現在価格から何%安くなれば通知するか。そのデフォルト値を設定
- デフォルトで数値を入力するカテゴリ – トラッキングするカテゴリ。通常は『Amazon』と『新品』をONで良いでしょう
- トラッキング対象 – 以降どれくらいの期間トラッキングを継続するか。基本は1年でOK
- 一度通知されたアラートを再度有効にするまでの期間 – そのままの意味。価格の変動が激しい場合は長めに設定するのも良いかも
アドオンの設定
最後に下側、アドオン全体に関する設定項目。
- 言語 – 国旗をクリックしてページを更新すると、アドオンの言語が切り替わります
- Keepa Box 高さ / 幅 – グラフの高さと幅の設定。基本はデフォルトで
- デフォルトの表示方法 – 『Keepa Box』にすると、ページ読み込み時に自動的にグラフが表示されます。『ボタン』を選択すると、ボタンをクリックするまでグラフは表示されません
- Show Keepa Box on offer listing pages – このページは出品者用なので、ここでは詳しく触れません。どちらでも可
- Amazonの商品の上にマウスを置いた時、価格の履歴グラフを表示する – 商品一覧ページでグラフを表示するかどうか。これについては後で詳しく
- 一部の販売者の販売ページに、商品の在庫数を表示する (有料オプション) – 触らなくてOK
- Keepaの価格データ改善のために… – 統計データをKeepaに送信するかどうか。どちらでも可
Amazonの商品の上にマウスを置いた時、価格の履歴グラフを表示する
この設定項目は若干分かりにくいので、個別に解説しましょう。
例えばAmazonのトップページにある検索窓から検索すると、その条件にヒットした商品が一覧表示されます。『マスク』で検索したとすると、こんな感じ。
通常はこの画面にグラフは表示されません。しかしこの設定項目をONにしておくと、
この画面で商品画像にマウスカーソルを合わせることで、簡易的なグラフが表示されるようになります。
なおこの機能は検索結果だけではなく、売れ筋ランキングなどの一覧ページでも有効。
アカウント登録で有効になるトラッキング機能
最後にトラッキング機能をご紹介します。
この機能は平たく言えば、『指定した商品の価格があらかじめ設定した値を下回った時、通知が届く』というもの。利用にはアカウント登録が必須です。
ただ料金がかかるわけではないので、お気軽に利用できます。
新規アカウントを登録する
登録するにはまず先ほどの設定画面を開き、画面右上『ログイン / アカウントの登録』をクリック。
ログイン画面が出てくるので、『アカウント登録』タブをクリックしてユーザー名、パスワード、メールアドレスを入力しましょう。
すると下のようなメールが届きます。
このメールに記載されたURLにアクセスすれば登録完了。
トラッキング機能を使ってみる
登録が完了すれば、あとはログインして商品ページを表示させます。
グラフの左上、『商品のトラッキング』をクリックすると、
価格、期間、モードの設定画面が開きます。デフォルトでは現在価格の5%引きの価格が自動的に入力されますが、これを変更したい場合、価格設定の入力欄をクリックしましょう。
すると過去の様々な価格データがリストアップされます。これを参考に、「この値段なら買う」数値を入力してください。
入力して『トラッキング開始』をクリックするかEnterを押すと、
通知を受け取る方法を選択する画面に移ります。メール、ブラウザの通知、モバイルアプリなど多くの選択肢があるので、ご自身にあった方法を選びましょう。
メールを選択すると、価格が下がったときにこんなメールが届きます。
ちなみにモバイルアプリはこちらからダウンロードできるので、興味のある方はダウンロードしてみてください。iPhone、Androidどちらからでも利用できます。
トラッキングの設定を変更 / トラッキングの解除
ここでトラッキング設定した商品は、Keepaのページから確認できます。
ブラウザのツールバー、Keepaのアイコンを今度は左クリック。
するとKeepaの『Tracking Overview』ページが開きます。
トラッキングしている商品が一覧表示されるので、価格を確認するためにいちいちAmazonの商品ページを開く必要はありません。
トラッキングの解除もこのページで簡単にできます。表の一番左側、『削除』ボタンをクリックすると、
削除ボタンがこんな風に変化。カウントが0になると削除完了です。
他にもドラッグ&ドロップで表の順番を入れ替えたり、ダブルクリックで目標価格を設定し直すことができます。ここはご自身で色々試してみてください。
とにかく簡単!Amazonユーザーには必須の拡張機能
Keepaの素晴らしさは豊富な機能を持ちながら、とにかく操作が簡単で分かりやすい点にあります。
- 最低限の機能はインストールするだけで使える
- 可能な限りマウスオーバーを駆使することで、クリックする必要すら省いている
- こだわりたい人はとことんこだわれる
これぞユーザビリティ。そして一度使うと離れられない便利さ。
あなたはKeepaをインストールするだけで、「その商品のセールがいつ開催されるか」という情報も、「その商品が今買い時なのか?」という答えも全て手に入れることができるわけです。
もう2週間後に開催されるかもしれないセールに怯えることもなく、『セール』と言いながら通常価格で販売される商品を掴まされることも無い。
Amazonユーザー全てに必須と言っても過言ではないKeepa。ぜひお試しあれ。