「本を読むのが遅い」
「本を読んでも時間が経つと、何が書いてあったか思い出せない」
このような悩みを持っている方は、一度自分の「読書の仕方」に目を向けてみることをおすすめします。
読書の第一歩として読書術の本を手に取り、そこに書いてあることを実践するだけで、その後の読書スピードが5倍10倍になるかもしれません。
今回はそんな読書術の本5冊を、初心者向け、中級者向け、番外編に分けてご紹介していきます。
初心者向け
まずは初心者向け。あまり本を読まない、読むのが遅くてウンザリするという方はここから。
レバレッジ・リーディング (本田直之)
本当は本を読めば読むほど、時間が生まれます。本を読まないから、時間がないのです。
(第1章)
本を読む行為を「自分への投資」として考え、ノウハウが書かれた実践的なビジネス書(経験型の本)を多く読む「多読」の利点や、その方法について書かれた本。
速読メインの本ではありませんが、遅読家の方は本の内容を実践すると、確実にスピードアップするはずです。
この本で得られるヒント
- 本の選び方
- ネット書店とリアル店舗の使い分け
- 具体的なビジネス書の読み方
- 読書後のフォローの方法
こんな人におすすめ
- 読書を通じて結果を出したいビジネスマン
- 本を読む習慣が無い方
小学校では学べない 一生役立つ読書術 (齋藤孝)
まずは「本を好きになる魔法」を身につけよう。それさえ身につければ、誰でもすぐに「読書が得意な人」に大変身できるんだ!
(第1章)
児童書と侮ることなかれ。この本の要点は、上記「レバレッジ・リーディング」とほぼ同じです。
著者は明治大学文学部教授で教育学が専門の齋藤孝氏。本の読み方、楽しみ方を各種の「魔法」として提案してくれます。
ターゲットは小学生を基本としていますが、本がなかなか読めない大人にも十分刺さる内容。
この本で得られるヒント
- 読書を好きになるには?
- 読書をより楽しむには?
- 頭がよくなる本の読み方
こんな人におすすめ
- 子供に本を好きになってほしい方
- 読書が苦手な大人の方
中級者向け
初心者向けの本を読み終わった方や、読書術に関してもっと深く知りたい方へ。
ビジネスマンのための「読書力」養成講座 (小宮一慶)
つまりこの本は、読書法というより、読書によって思考法を身につける本、勉強法を知るための本といった方がいいかもしれません。
(はじめに)
著者の小宮一慶氏は経営コンサルタント。過去には銀行でM&A(企業の合併や買収)を担当された「経営や会計のスペシャリスト」です。
読書術と聞くと速読を思い浮かべる方も多いと思います。実際速読に関する記述も多くありますが、この本の要点は速読ではありません。
情報を得る読み方と、思考力レベルを上げる、つまり頭をよくする読み方とは根本的に違うのです。
(はじめに)
この本では本の読み方を速読、通読 (レベル1とレベル2)、熟読、重読に分け、速読や多読から一歩進んだ「論理レベルを上げる(頭をよくする)」読書にフォーカスして、その具体的な方法を示しています。
この本で得られるヒント
- 頭をよくする読書とは?
- 速読、通読、熟読の違いとその手法
- 「理解する」とはどういうことか
- 読書のモチベーションを保つ方法
こんな人におすすめ
- 読解力、論理的思考力を身につけたい方
- 経営、会計などの分野に興味がある学生、社会人
読書の技法 (佐藤優)
確かに「知は力」であり、「力は知」である。知力をつけるために、不可欠なのが読書だ。
(はじめに)
元外交官であり、特に外交問題に精通する佐藤優氏の読書術。
「難しい本には2種類ある」と著者は言います。ひとつは読む価値の無い本、もうひとつは基礎知識が無いと理解できない本です。
そのため本を読むための基礎知識に重点を置き、「高校レベルの基礎知識をいかに付けるか」に多くのページを割いています。
経済学や歴史など「学問」を深めたい方に特におすすめ。
この本で得られるヒント
- 読まない本を選別する速読の技法、読むべき本を熟読する技法
- 読書ノートの作り方
- 基礎知識の欠損部分をどう見つけ、補うか
こんな人におすすめ
- 今より少しステップアップして、難しめの本を読みこなしたい方
- 受験勉強を将来に役立てたい学生、社会人
- 社会情勢にアンテナを張りたいビジネスマン
番外編
こちらは番外編。Kindleをよりうまく使いこなしたい方へ。
《増補改訂版2020》本好きのためのAmazon Kindle 読書術
電子書籍に関しては、未だ読書をするのは紙が良いか、電子書籍が良いかという議論がされていますが、Kindleではすでにその先、電子でないと提供出来ない新しい読書の姿を提供し始めています。
(はじめに)
ブロガーでありITエンジニアの和田稔氏が提案する電子書籍、特にKindle本の活用法。
FeedlyやEvernote、Twitterなどの各種ツールを絡めた「電子書籍だからこそできる読書」について、様々なノウハウを示しています。
ページ数は少なめですが習慣化やアウトプットのコツなども含んだ、割と盛り沢山な内容です。
この本で得られるヒント
- Kindle本を読むための端末はどう選ぶか?
- 本を読むことを習慣化するには
- 電子書籍ならではのインプット、アウトプットの方法
こんな人におすすめ
- 読書はKindleが中心のデジタル派
- Kindleの機能をもっと有効に使いたい方
- 読書に使える様々なサービス、ツールとKindleの連携方法を知りたい方
なおこちらはKindle Unlimitedの会員であれば、無料で読むことができます。